Google・Appleアカウントの死後手続き|家族が引き継ぐ・削除する方法
生前に設定があればGoogleの「アカウント無効化管理ツール」やAppleの「故人アカウント管理連絡先」で引き継げます。設定がない場合は、死亡証明書などの書類を各社へ提出してアカウントの閉鎖やデータ取得を申請します。
写真、メール、連絡先、ドキュメント――私たちの記録の多くは、今やGoogleアカウントやApple IDといった「クラウドの中」にあります。家族が亡くなったあと、この2つのアカウントをどうすればよいのか分からず困る方は少なくありません。この記事では、生前設定がある場合とない場合、それぞれの現実的な進め方を整理します。
1. Googleの「アカウント無効化管理ツール」とは
Googleは、本人が生前に設定しておく「アカウント無効化管理ツール」という仕組みを用意しています。仕組みは次のとおりです。
- 設定した期間(3か月・6か月など)、本人が一度もログインしなかった場合に「無効」と判定される
- 無効化される前に、本人のスマートフォンやメールアドレスへ事前通知が届く
- 無効化されると、あらかじめ指定しておいた信頼できる連絡先(家族など)に通知が送られ、指定したデータ(写真、メール、連絡先など)を一定期間ダウンロードできるようになる
- 「一定期間後にアカウントを自動削除する」設定も可能
2. Appleの「故人アカウント管理連絡先(レガシーコンタクト)」
Appleも同様に、生前設定を前提とした仕組みを用意しています。「設定」アプリの「サインイン」画面から、Apple IDに対して家族などを「故人アカウント管理連絡先」として登録できます。
- 登録すると、その連絡先に固有のアクセスキーが発行される(印刷または保存しておいてもらう)
- 本人が亡くなったあと、連絡先はアクセスキーと死亡証明書を使ってApple IDのデータ(写真、メモ、メールなど)にアクセスを申請できる
- iCloudのバックアップから写真やファイルなどをダウンロードできるが、購入した音楽・映画などライセンスが絡むコンテンツは対象外になる場合がある
申請は基本的に「account.apple.com」の案内に沿って進めます。アクセスキーがない、つまり生前に設定していなかった場合は、Appleが定める別の手続きに沿って死亡証明書などを提出することになりますが、対応できる範囲はより限定的です。
3. 死亡証明書を提出してアカウントを閉鎖・データ取得する流れ
生前設定がなかった場合の、おおまかな流れは次のとおりです。
- 各社の「亡くなった方のアカウント」用の窓口を探す — Google、Appleともに公式サイト内にヘルプページが用意されています。
- 申請フォームに必要事項を入力する — 申請者と故人の関係、アカウントのメールアドレスなどを記入します。
- 死亡証明書のコピーを提出する — あわせて、申請者が家族であることを示す戸籍謄本などの提出を求められることがあります。
- 審査を待つ — 内容の確認には一定の日数がかかります。データの取得まで対応してもらえるか、アカウントの閉鎖のみになるかは、会社の判断や状況によって異なります。
4. Microsoftなど他社クラウドサービスの対応
Google・Apple以外のクラウドサービスも、それぞれ独自の窓口や仕組みを持っています。
| サービス | 生前設定の仕組み | 死後の主な対応 |
|---|---|---|
| アカウント無効化管理ツール | 死亡証明書での閉鎖申請(データ開示は限定的) | |
| Apple | 故人アカウント管理連絡先(レガシーコンタクト) | アクセスキーがない場合は対応が限定的 |
| Microsoft | 専用の生前設定はなし | 近親者(Next of Kin)向けの申請窓口に死亡証明書等を提出 |
いずれのサービスも、時間の経過とともに長期間ログインのないアカウントを削除・整理する運用ルールを持っています。放置しておけば自動的になくなる場合もありますが、家族が必要とする写真やデータが先に失われるリスクもあるため、必要なものは早めに確認しておくのが安全です。
5. 生前にできる備え
ここまで見てきたとおり、GoogleもAppleも「生前に設定していたかどうか」で、家族が取れる選択肢の幅が大きく変わります。今すぐできる備えとしては、次のようなことが挙げられます。
- Googleのアカウント無効化管理ツール、Appleのレガシーコンタクトを設定しておく
- レガシーコンタクトのアクセスキーは、印刷して家族の分かる場所に保管しておく
- スマートフォンのロック解除方法や、主要なアカウントのID・メールアドレスだけでも家族と共有しておく(パスワードそのものを紙に書き残す場合は保管場所に注意する)
- 「どのサービスを使っているか」の一覧だけでも作っておくと、家族が探し回らずに済む
スマートフォン自体のロック解除については スマホのロック解除、家族はどうすればいい? の記事もあわせてご覧ください。写真データやSNSアカウントなど、デジタル遺品全般の整理の考え方は デジタル遺品の整理方法 でまとめています。
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生前に設定があればGoogleの「アカウント無効化管理ツール」やAppleの「故人アカウント管理連絡先」を使って引き継げます。設定がない場合は、死亡証明書などの書類を各社に提出して、アカウントの閉鎖やデータの取得を申請する形になります。
一定期間ログインがないと自動的に信頼できる連絡先へ通知し、指定したデータを共有したりアカウントを削除したりできる、Googleが提供する生前設定の仕組みです。事前設定がないと家族が同じことをするのは難しくなります。
生前にレガシーコンタクトを設定していた場合は、本人が発行したアクセスキーと死亡証明書を用意し、Appleの申請ページから手続きします。設定がなかった場合は、より限定的な対応となり書類も追加で求められることがあります。
各社の窓口から死亡証明書や続柄が分かる戸籍などの書類を提出し、アカウントの閉鎖やデータ取得を申請します。会社によって対応範囲や必要書類、審査にかかる期間が異なるため、公式の案内を確認しながら進める必要があります。
