親が亡くなったときのSuica・PASMO払い戻し手続き|必要書類と窓口
無記名式のSuica・PASMOなら、鉄道会社の窓口にカードを持って行くだけで残高と預り金を払い戻せます。記名式やモバイルSuicaは本人確認・続柄の証明が必要になる場合があるため、窓口や事業者へ事前確認が安心です。
財布の中や引き出しから、親のSuicaやPASMOが出てくることは珍しくありません。少額とはいえ、そのままにしておくのはもったいないものです。実は、カードの種類によって手続きの仕方がまったく違います。まずはお手元のカードが「無記名式」か「記名式」かを確認するところから始めましょう。
1. 無記名式と記名式の違い
Suica・PASMOには大きく分けて2つの種類があります。
- 無記名式 — 氏名や生年月日などの登録をせずに発行したカード。券面に名前が印字されていません。多くの駅の券売機で購入したそのままのカードはこちらです。
- 記名式(My Suica・記名PASMOなど) — 氏名・生年月日を登録して発行したカード。定期券が搭載されている場合も、通常は記名式扱いになります。
2. 無記名式カードの払い戻し方法
無記名式のSuica・PASMOは、名義が特定の個人に紐づいていないため、カードを持参すれば誰でも払い戻しの手続きができます。死亡診断書などの提出を求められることは基本的にありません。
- Suicaは、JR東日本のみどりの窓口やSuica取扱いのある駅窓口へ。
- PASMOは、発行会社を問わず、PASMOを取り扱う鉄道会社・バス会社の窓口へ。
- 持参するのはカード本体のみで足りることが一般的です。
手続きにかかる時間は短く、その場で残高と預り金が現金で戻ってきます(預り金の扱いは後述します)。
3. 記名式カードの払い戻し方法
記名式のカードは、名義人本人以外が手続きする場合、名義人が亡くなっている事実や、手続きをする人が家族であることの確認を求められることがあります。求められる書類は窓口や状況によって異なりますが、一般的には次のようなものが想定されます。
- 本人確認書類(手続きをする家族側の運転免許証・マイナンバーカードなど)
- 名義人との続柄が分かる書類(戸籍謄本など)
- 死亡の事実が分かる書類
- カード本体(定期券が搭載されている場合はその情報も含む)
4. モバイルSuica・モバイルPASMOの場合
スマートフォンのアプリで使うモバイルSuica・モバイルPASMOは、物理カードと違って個人のアカウントに紐づいています。駅の窓口ではなく、次のような対応が一般的です。
- モバイルSuicaはJR東日本のモバイルSuicaに関するお問い合わせ窓口へ連絡し、退会・払い戻しの案内を受けます。
- スマートフォン本体の操作(アプリの起動やログイン)が必要になる場合があるため、端末のロック解除ができるかどうかも事前に確認しておくと手続きがスムーズです。スマートフォンのロック解除については関連記事もあわせてご参照ください。
- クレジットカードでチャージしていた場合、そのクレジットカードの解約手続きも別途必要になることがあります。
モバイルSuica・PASMOのような「スマートフォンの中にある故人の資産」は、いわゆるデジタル遺品の一種でもあります。全体像についてはデジタル遺品の整理に関する記事で詳しく解説しています。
5. 払い戻される金額と預り金(デポジット)の扱い
Suica・PASMOには、カード発行時に預けた「預り金(デポジット、多くの場合500円)」があります。カードを返却して払い戻しを受ける際は、次の合計から手数料が差し引かれる場合があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| チャージ残高 | カードに残っている利用可能な金額 |
| 預り金(デポジット) | カード発行時に預けた金額。返却時に戻る |
| 手数料 | 事業者や利用状況により、差し引かれる場合がある |
金額の詳細な計算方法や手数料の有無は事業者によって異なるため、窓口で確認するのが確実です。少額であっても、故人の財産の一部として整理しておくことをおすすめします。相続全体の期限については相続の期限一覧の記事もご参照ください。
細かい手続きも、まとめて見える化
ReliefNoteは、SuicaやPASMOのようなICカードから、銀行口座、保険、契約まで「どこに何があるか」を1か所に記録できます。いざという時、家族が探し回らずに済みます。無料。
ReliefNote を無料で使ってみる6. よくある質問
無記名式のカードなら、鉄道会社・バス会社の窓口にカードを持参すれば、残高と預り金(デポジット)をその場で払い戻せます。記名式やモバイルSuicaの場合は、本人確認書類や続柄が分かる書類が必要になることがあります。
無記名式カードでは基本的に不要です。記名式カードやモバイルSuicaの解約では、窓口や事業者によって死亡の事実が分かる書類の提示を求められる場合があるため、事前に窓口へ確認すると確実です。
モバイルSuicaはスマートフォンのアプリに紐づいた個人のアカウントのため、駅の窓口ではなくJR東日本のモバイルSuicaセンター(お問い合わせ窓口)に連絡し、退会・払い戻しの案内を受けます。スマートフォンの操作が必要な場合もあります。
残高やデポジットが自動的に消えるわけではありませんが、長期間そのままにしておくと存在を忘れてしまいがちです。金額は小さくても、故人の財産の一部として整理しておくと安心です。
