お金

高額医療・高額介護合算療養費制度とは?対象になるケースと申請方法

2026年10月15日監修:ReliefNote 創業者 北林 歩読了 約7分
結論

この制度は、1年間の医療保険と介護保険の自己負担額を世帯で合算し、所得区分ごとの上限額を超えた分が申請により支給される仕組みです。窓口は医療保険者と介護保険者の両方、申請期限は2年です。

この記事の内容
  1. 制度の仕組み(医療と介護を合算する理由)
  2. 対象になる世帯の条件
  3. 所得区分別の自己負担限度額の決まり方
  4. 申請窓口と必要書類
  5. 申請期限(2年の時効)と見落としやすい注意点
  6. よくある質問

親の入院や手術が続いた年に、介護サービスの利用も重なっていた——という家庭は少なくありません。医療費だけ、介護費だけで見れば「高額療養費」や「高額介護サービス費」の対象にならなくても、両方を合算すると世帯の負担が重くなっているケースがあります。そうした重複負担を軽くするのが、高額医療・高額介護合算療養費制度です。

1. 制度の仕組み(医療と介護を合算する理由)

医療保険には「高額療養費」、介護保険には「高額介護サービス費」という、それぞれ単独の負担を軽減する制度があります。しかし、どちらも単体では上限に届かないのに、医療と介護の両方がかさんで世帯の負担が大きくなることがあります。

すでに高額療養費や高額介護サービス費で払い戻しを受けている場合は、その払い戻し後の自己負担額を基準に合算します。二重に受け取れるわけではなく、「それでも残る重い負担」を補うための制度です。

2. 対象になる世帯の条件

合算の単位は「世帯」ですが、ここでいう世帯は住民票上の世帯ではなく、同一の医療保険に加入している人のまとまりを指します。

親の介護が始まった時期に合わせて介護保険の申請を済ませておくと、介護費の自己負担が記録として残り、合算の対象として申請しやすくなります。

3. 所得区分別の自己負担限度額の決まり方

上限額は一律ではなく、世帯の所得区分と年齢(70歳未満か70歳以上か)によって段階的に決められています。おおまかな考え方は次のとおりです。

所得区分の目安上限額の傾向備考
現役並み・一般的な所得の世帯上限額は中〜高めに設定所得が高いほど上限額も高くなる傾向
市区町村民税非課税の世帯など上限額は低めに設定低所得世帯ほど負担が軽くなるよう配慮
70歳未満と70歳以上区分の基準や算定方法が異なる世帯の年齢構成によって計算が変わる
具体的な上限額(年額)は所得区分によって細かく分かれており、制度改正で見直されることもあります。正確な金額は、加入している医療保険者(健康保険組合・協会けんぽ・市区町村の国民健康保険など)の最新の案内で確認してください。

4. 申請窓口と必要書類

この制度は、医療保険と介護保険の両方の保険者が関わるため、申請の進め方に少し特徴があります。

5. 申請期限(2年の時効)と見落としやすい注意点

この制度を受け取る権利には2年の時効があります。対象となる計算期間(8月〜翌年7月)が終わった翌日から2年を過ぎると、原則として申請できなくなります。

親の入院や介護が始まったときの記録を残しておくと、後から合算の申請が必要かどうかを振り返りやすくなります。

「申請していないかもしれない」をなくす

ReliefNote は、医療・介護の自己負担が重なった年に見落としやすい手続きも含めて、家族の状況に応じて整理できます。記録しておいた情報は、いざ申請が必要になった場面でそのまま役立ちます。無料。

ReliefNote を無料で使ってみる

6. よくある質問

高額医療・高額介護合算療養費制度とは、どんな制度ですか?

1年間(毎年8月〜翌年7月)に世帯でかかった医療保険と介護保険の自己負担額を合算し、所得区分ごとに決められた上限額を超えた分を、申請により支給してもらえる制度です。

いくら戻ってくるかは、どうすれば分かりますか?

戻る金額は、年齢や所得区分、実際にかかった医療費・介護費によって一人ひとり異なります。具体的な上限額や支給見込みは、加入している医療保険者(健康保険組合・市区町村の国民健康保険など)に確認するのが確実です。

誰の医療費・介護費を合算できますか?

原則として、同じ医療保険(国民健康保険や被用者保険など)に加入している世帯の中で生じた自己負担額が合算の対象です。親と子が別の医療保険に加入している場合は、それぞれ別々に計算されます。

申請できる期限はありますか?

支給を受ける権利は、対象となる年度(計算期間)の終了翌日から2年で時効となり、原則として申請できなくなります。心当たりがある場合は早めに窓口へ相談しましょう。

リリーフノート
北林 歩 ReliefNote 創業者。家族の重要情報マネージャ「ReliefNote」を開発。