介護保険関連

高額介護サービス費の申請方法|自己負担の上限額と払い戻しの手順

2026年8月25日監修:ReliefNote 創業者 北林 歩読了 約7分
結論

1か月の介護サービス自己負担額が、所得区分ごとの上限額を超えた場合、超えた分は「高額介護サービス費」として市区町村に申請すれば払い戻しを受けられます。対象外の費用や2年の時効があるため、早めの確認と申請が大切です。

この記事の内容
  1. 制度の概要と対象になる費用の範囲
  2. 所得区分ごとの自己負担限度額(月額)の目安
  3. 市区町村窓口への申請方法と必要書類
  4. 高額医療・高額介護合算療養費制度との違いと併用
  5. 申請の時効(2年)と2回目以降の手続き
  6. よくある質問

親の介護サービスの利用が増えると、1割〜3割の自己負担とはいえ、月々の支払いが家計に重くのしかかることがあります。実は、一定額を超えた自己負担分は「高額介護サービス費」として払い戻しを受けられる制度があります。知らずに申請しないままでいると、本来受け取れるお金を逃してしまうことにもなりかねません。この記事では、制度の仕組みから申請方法、似た名前の制度との違いまでを整理します。

1. 制度の概要と対象になる費用の範囲

高額介護サービス費とは、介護保険サービスを利用した際に支払った1か月分の自己負担額が、所得に応じて定められた上限額を超えた場合に、その超過分が払い戻される制度です。

2. 所得区分ごとの自己負担限度額(月額)の目安

自己負担の上限額は、世帯の住民税課税状況や所得水準に応じていくつかの区分に分かれています。区分や金額は制度の見直しにより変わることがあるため、ここでは考え方の目安を紹介します。

所得区分(目安)おおまかな対象イメージ
生活保護を受給している方など最も低い自己負担上限が設定される区分
住民税非課税世帯年金収入等が一定額以下の場合を含め、低めの上限区分(さらに段階が分かれることもあります)
住民税課税世帯(一般)現役並み所得に該当しない、標準的な課税世帯の区分
現役並み所得相当一定以上の課税所得がある世帯向けの、上限額が高めの区分
具体的な上限金額は、加入している介護保険者(市区町村)の年度ごとの案内で必ず確認してください。同じ「一般」区分でも自治体や年度によって表記・運用が異なる場合があります。

3. 市区町村窓口への申請方法と必要書類

対象になったかどうかは、介護保険者(市区町村)が把握し、該当する方には申請案内や申請書が送付されることが一般的です。案内が届いたら、忘れずに手続きを行いましょう。

介護保険の利用そのものが初めての場合は、先に要介護認定の申請が必要です。手続きの流れは「介護保険の申請方法」もあわせてご覧ください。介護が始まったばかりで何から手をつければよいか分からない場合は、「入院・介護が始まったら」の記事も参考になります。

4. 高額医療・高額介護合算療養費制度との違いと併用

名前が似た制度に「高額医療・高額介護合算療養費制度」がありますが、対象期間と対象費用が異なります。

介護費だけでは月々の上限に届かなくても、通院や入院による医療費と合わせた年間の合計額でみると、合算制度の対象になることがあります。両方の制度は併用可能で、通常は高額介護サービス費などの制度をそれぞれ適用したうえで、なお残る自己負担分を合算制度で判定する仕組みです。申請先が医療保険者と介護保険者(市区町村)で分かれる場合があるため、両方の窓口に確認しておくと安心です。

介護の手続きも、必要なものだけ順番に

ReliefNote は、介護保険の申請から高額介護サービス費のような払い戻し制度まで、ご家族の状況に合わせて必要な手続きを整理してご案内します。親の情報をあらかじめ記録しておけば、いざという時にも慌てません。無料。

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5. 申請の時効(2年)と2回目以降の手続き

「申請書が届かないから対象外」とは限りません。転居や情報の反映タイミングによって案内が届かないこともあるため、心当たりがある場合は自分から窓口に問い合わせることをおすすめします。

6. よくある質問

親の介護サービス利用料が高額になったとき、払い戻しは受けられますか?

1か月に支払った介護サービスの自己負担額が、所得区分ごとに定められた上限額を超えた場合、超えた分は「高額介護サービス費」として市区町村に申請することで払い戻しを受けられます。ただし対象にならない費用もあるため確認が必要です。

高額介護サービス費の対象にならない費用は何ですか?

施設サービスの食費・居住費(滞在費)、日常生活費、福祉用具購入費の自己負担分は対象外です。また、区分支給限度基準額を超えて全額自己負担した部分も対象になりません。

高額介護サービス費の申請はどこで行いますか?

親が住民票を置いている市区町村の介護保険担当窓口で申請します。多くの自治体では対象者に案内や申請書を送付していますが、届かない場合は窓口に確認しましょう。

申請に期限はありますか?

払い戻しを受ける権利は、原則として支給決定日の翌日から2年で時効により消滅します。該当する月に心当たりがある場合は、早めに申請することをおすすめします。

リリーフノート
北林 歩 ReliefNote 創業者。家族の重要情報マネージャ「ReliefNote」を開発。