在宅看取りとは?準備しておくことと最期を迎えるまでの流れ
在宅看取りは、訪問診療医と訪問看護の24時間体制を事前に整えておくことが何より大切です。息を引き取った際は体を動かさず、まず訪問診療医または訪問看護に連絡し、死亡確認と死亡診断書の発行を受けてから葬儀社へ連絡します。
住み慣れた自宅で最期を迎える「在宅看取り」を選ぶご家族が増えています。ただし在宅看取りは、病院とは違い、いざというときに頼れる医療者が近くにいません。だからこそ、事前の体制づくりと、いざというときの手順を家族が知っておくことが欠かせません。この記事では、準備から最期を迎えるまでの流れを順を追って整理します。
1. 在宅看取り前に整えておく訪問診療・訪問看護の体制
在宅看取りを選ぶと決めたら、まず整えるべきは医療・看護の体制です。
- 訪問診療医を決める — 定期的に自宅を訪れ、体調を診てもらう医師です。看取りに対応する方針かどうかを、契約前に必ず確認します。
- 訪問看護ステーションと契約する — 医師の指示のもと、日常的な体調管理や家族への助言を行います。夜間・休日の対応可否も確認しておきます。
- 24時間対応の連絡体制を確認する — 夜間や休日に容体が変化したとき、どこに・どの電話番号に連絡すればよいかを、書面やメモで手元に残しておきます。
- 介護保険サービスとの連携 — ケアマネジャーにも在宅看取りの方針を伝え、訪問介護やショートステイなどのサービス調整をしてもらいます。
2. 容体が急変したときの連絡先と対応
在宅看取りでは、容体の急変時にどう動くかを家族全員で共有しておくことが重要です。
- まず訪問診療医・訪問看護ステーションに連絡 — 多くの場合、24時間対応の電話番号が用意されています。呼吸の変化や意識の低下など、気づいたことを具体的に伝えます。
- 救急車を呼ぶかどうかは事前の方針次第 — 在宅看取りの方針を選んでいる場合、救急搬送は延命処置や救命行為が優先され、自宅で穏やかに見送るという希望と合わなくなることがあります。慌てて119番をする前に、まず主治医への連絡を優先する取り決めをしておきましょう。
- 本人・家族の意思を書面で残しておく — 救急搬送を望まない場合は、その意思を訪問診療医・訪問看護と共有し、家族の間でも認識をそろえておきます。
3. 息を引き取ったときに家族が行うこと
その瞬間が訪れたら、家族がすることは多くありません。落ち着いて次の順で進めます。
- 体をそのままにしておく — 慌てて動かしたり、着替えさせたりする必要はありません。医師の死亡確認を待ちます。
- 事前に決めていた訪問診療医または訪問看護に連絡する — 夜間・休日でも、在宅看取りに対応する体制であれば駆けつけてもらえます。連絡先が分からない場合は、契約書類やお薬手帳に挟まれた案内を確認します。
- 医師による死亡確認を受ける — 医師が自宅に来て、死亡時刻や死因を確認します。
関連する準備として、親と「もしも」の話をしておくことや、亡くなった後の全体の流れは親が亡くなったらまずやることリストにまとめています。あわせて確認しておくと、慌てずに進められます。
4. 死亡診断書の受け取りと葬儀社への連絡
- 死亡診断書を受け取る — 訪問診療医が死亡確認後にその場、または後日発行します。以降の手続きで複数枚必要になることが多いため、コピーを何枚か取っておくと安心です。
- 死亡診断書を受け取ってから葬儀社へ連絡する — 死亡確認と診断書の発行が終わったタイミングで、ご遺体の安置・搬送を葬儀社に依頼します。生前に葬儀社を決めていれば、その連絡先へ。
- 死亡届の提出は7日以内 — 死亡診断書と一体になった用紙を市区町村役場へ提出します。多くの場合、葬儀社が代行してくれます。
5. 看取りを終えた家族の心のケア
在宅看取りは、家族が身近で最期の時間を過ごせる一方、看護や介護の負担、そして見送った後の心の疲れも大きくなりがちです。
- 訪問看護ステーションやケアマネジャーに相談する — 看取りを支えた専門職は、その後の相談にも応じてくれることがあります。
- 地域の相談窓口を活用する — 地域包括支援センターや、自治体の福祉相談窓口が、看取り後の悩みについても話を聞いてくれる場合があります。
- グリーフケアの専門窓口を探す — 大切な人を亡くした悲しみに向き合う支援は、地域や団体によって提供内容が異なります。無理に一人で抱え込まず、話せる場を探してみてください。詳しくはグリーフケアとは何か・相談先の探し方もあわせてご覧ください。
「いざ」のときに慌てないために
ReliefNote は、訪問診療医の連絡先や在宅看取りの方針、必要な手続きを1か所に記録しておけるアプリです。家族が急いで探し回らずに済むよう、生前から備えておけます。無料。
ReliefNote を無料で使ってみる6. よくある質問
まず訪問診療医と訪問看護ステーションを決め、24時間連絡できる体制を整えます。看取りに対応してくれる医師と事前に取り決めをしておくことが、在宅看取りの土台になります。
在宅看取りを選んだ場合、救急車を呼ぶと救命処置や搬送が優先され、自宅で穏やかに看取るという方針と合わなくなることがあります。急変時はまず訪問診療医・訪問看護に連絡する取り決めを、事前にしておくことが大切です。
体を動かさず、事前に決めていた訪問診療医または訪問看護ステーションへ連絡し、死亡確認に来てもらいます。夜間・休日でも、在宅看取りに対応する体制であれば駆けつけてもらえます。
医師が自宅で死亡確認を行った後、その場または後日に死亡診断書を発行してもらえます。受け取り後、葬儀社に連絡してご遺体の安置・搬送を依頼する流れになります。
