生前の備え

臓器提供・献体の意思表示と登録方法|家族が知っておくべき死後の手続き

2026年8月31日監修:ReliefNote 創業者 北林 歩読了 約7分
結論

臓器提供は健康保険証・運転免許証裏面やマイナンバーカードの意思表示欄への記入、または日本臓器移植ネットワーク(JOT)への登録で意思表示できます。献体は大学医学部や篤志解剖団体への生前登録が必要です。どちらも家族の同意や立会いが関わるため、生前に本人から家族へ伝えておくことが実現のカギになります。

この記事の内容
  1. 臓器提供の意思表示方法(カード・保険証・マイナンバーカード)
  2. JOTへの登録とドナーカード携帯の意味
  3. 献体を希望する場合の生前登録
  4. 家族の同意が必要なケースと、意思共有の重要性
  5. 死亡時に家族が行う連絡・搬送・返還までの流れ
  6. よくある質問

「臓器提供をしたい」「医学の発展のために献体をしたい」という意思は、本人が元気なうちに記録し、家族に共有しておかないと、死後に実現が難しくなることがあります。この記事では、臓器提供・献体それぞれの意思表示の方法と、いざというときに家族がどう動けばよいかを整理します。

1. 臓器提供の意思表示方法(カード・保険証・マイナンバーカード)

臓器提供の意思表示は、次のような方法で行えます。いずれも無料で、いつでも書き換え・撤回が可能です。

意思表示の内容は主に「臓器を提供する」「一部の臓器は提供しない」「提供しない」の中から選び、署名します。特定の臓器だけを提供したくない場合は、その旨を記入する欄も用意されています。

日本臓器移植ネットワークによると、本人の書面による意思表示が有効なのは15歳以上とされ、15歳未満でも家族の承諾があれば提供が可能とされています。年齢や条件の詳細は、JOTの最新の案内で確認してください。

2. JOTへの登録とドナーカード携帯の意味

日本臓器移植ネットワーク(JOT)は、臓器提供と移植をつなぐ公的な組織です。意思表示カードやウェブサイトからの登録内容は、いざというときに医療機関やコーディネーターが確認する情報になります。

意思表示の内容は、[[ending-note-kakikata]]のようなエンディングノートや、家族との会話の中でも触れておくと、より確実に伝わります。関連記事として「エンディングノートの書き方」もあわせてご覧ください。

3. 献体を希望する場合の生前登録

献体(医学・歯学の教育や研究のために遺体を提供すること)を希望する場合は、意思表示カードとは別に、生前のうちに正式な登録手続きが必要です。

献体を受け入れる条件(死亡からの搬送可能な時間、健康状態、感染症の有無など)は大学によって異なります。希望する大学が決まっている場合は、生前に直接問い合わせて条件を確認しておくと、いざというときに家族が慌てずに済みます。

献体後の遺体は、解剖実習等を経て火葬され、遺骨は一定期間を経て大学から家族へ返還されます。返還までの期間は大学ごとに定めがあるため、申込時に確認しておきましょう。

4. 家族の同意が必要なケースと、意思共有の重要性

臓器提供・献体のいずれも、「本人の意思」だけでなく「家族の対応」が関わってくる点が共通しています。

つまり、本人がどれだけしっかり意思表示をしていても、家族がその存在を知らず、いざというときに戸惑ってしまえば、希望が実現しないこともあり得ます。[[oya-to-mosimo-no-hanashi]]で触れているように、こうした「もしも」の話は、元気なうちに一度、家族と直接話しておくことが何より大切です。関連記事「親と「もしも」の話をするタイミング」もご参照ください。

5. 死亡時に家族が行う連絡・搬送・返還までの流れ

実際に本人が亡くなったとき、家族がどう動くかを事前にイメージしておくと安心です。

臓器提供・献体のどちらも、死亡届の提出(7日以内)など通常の死後手続きと並行して進める必要があります。連絡先や登録内容を家族がすぐに確認できる場所にまとめておくと、混乱を減らせます。

「もしも」の意思を、家族がすぐ確認できる場所に

ReliefNote は、臓器提供・献体の意思表示や登録先の連絡先を、口座や保険と同じように1か所に記録しておけるアプリです。生前に共有しておけば、いざというとき家族が探し回らずに済みます。無料。

ReliefNote を無料で使ってみる

6. よくある質問

臓器提供の意思表示は、どこでできますか?

健康保険証・運転免許証の裏面やマイナンバーカードの意思表示欄に記入するほか、日本臓器移植ネットワーク(JOT)のウェブサイトやドナーカードでも意思表示できます。複数の方法で記録しておくと家族に伝わりやすくなります。

臓器提供の意思表示をしていれば、家族の同意なしで提供されますか?

脳死後の臓器提供では、本人が意思表示していても家族が提供を拒まないことが前提になります。心停止後の提供は本人の意思表示がなくても家族の承諾のみで行える場合があります。いずれも家族の理解が欠かせません。

献体をしたい場合、どこに申し込めばいいですか?

希望する大学医学部や、篤志解剖の団体に生前登録の申し込みをします。多くの大学で本人の意思に加えて家族(親族)の同意を求められるため、申し込み前に家族へ伝えておくことが大切です。

家族はいつ、意思表示の存在を知ればいいですか?

できれば生前のうちに、本人から直接伝えておくのが理想です。カードや登録の存在を家族が知らないと、死後に確認が間に合わず、本人の希望が実現できないことがあります。

リリーフノート
北林 歩 ReliefNote 創業者。家族の重要情報マネージャ「ReliefNote」を開発。