相続・実家整理

実家の解体・更地化はいつ必要?費用相場と進め方

2026年9月22日監修:ReliefNote 創業者 北林 歩読了 約8分
結論

実家の解体は、特定空家に指定された時・老朽化が進んだ時・売却前提で更地にする時に検討します。費用は構造や立地で大きく異なり、アスベスト除去などの追加費用がかかることもあります。解体前には相続登記・相続人の確定を済ませておくのが安心です。

この記事の内容
  1. 実家の解体を検討すべきタイミング
  2. 解体費用の相場とアスベスト除去などの追加費用
  3. 解体前に済ませておきたい相続登記・相続人確定
  4. 解体で固定資産税が上がる仕組み
  5. 自治体の解体補助金制度と業者選びの注意点
  6. よくある質問

誰も住まなくなった実家をどうするか——「そのまま置いておく」「売る」「貸す」「解体して更地にする」と選択肢は複数あります。この記事では、解体を検討すべきタイミングと費用の考え方、そして解体の前に済ませておきたい相続手続きについて整理します。

1. 実家の解体を検討すべきタイミング

解体は一度実行すると元に戻せない判断です。次のようなタイミングで検討されることが多くなっています。

空き家をめぐる制度や維持管理の考え方全般は、相続した空き家、放置するとどうなる?もあわせてご参照ください。

2. 解体費用の相場とアスベスト除去などの追加費用の注意点

解体費用は、構造(木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造など)、延床面積、立地条件(重機が入れるか、隣地との距離、道路幅)、地域の廃材処分費用の相場によって大きく変わります。金額は地域や業者、現地の状況によって差が出るため、必ず複数社から見積もりを取り、内訳を比較することが大切です。

解体費用について「◯万円が相場」といった断定的な情報を鵜呑みにせず、必ず現地見積もりを取って比較しましょう。地域や工事の難易度、時期によって金額は変わります。

3. 解体前に済ませておきたい相続登記・相続人確定

実家の名義(所有者)が亡くなった親のままになっていることは珍しくありません。しかし、建物を解体した後は「建物滅失登記」を法務局に申請する必要があり、申請人は本来の所有者、つまり相続人になります。解体を進める前に、相続人が誰か、解体の実行や費用負担についてどう合意するかを確認しておくと、後のトラブルを防げます。

手続き期限の目安注意点
相続登記相続を知った日から3年以内正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になり得ます(2024年4月義務化)
建物滅失登記解体後、速やかに解体を行った本人・相続人が申請人になります

相続登記の全体像は相続登記の義務化とは?期限と過料をわかりやすく解説で詳しく解説しています。

4. 解体で固定資産税が上がる仕組み

住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」があり、固定資産税の課税標準が軽減されています(一般的に200㎡以下の部分は1/6、200㎡を超える部分は1/3に軽減)。

解体して更地にすると、その土地は非住宅用地の扱いになり、この特例が外れます。その結果、翌年度以降の固定資産税額が上がる場合があります。また、特定空家として自治体から「勧告」を受けた場合は、建物が残ったままでも特例の対象から除外されることがあります。解体を年内に行うか年明けに行うかで税額が変わる時期も異なるため、実施時期は自治体の税務担当窓口にあらかじめ確認しておくと安心です。

「解体すれば税金が下がる」とは限りません。更地にする前に、固定資産税がどう変わるかを自治体窓口で確認しておきましょう。

5. 自治体の解体補助金制度と業者選びの注意点

空き家対策の一環として、老朽化した家屋の解体費用の一部を補助する制度を設けている自治体があります。補助の対象条件(特定空家指定の有無など)や上限額は自治体ごとに異なるため、解体を計画する段階で早めに窓口へ確認しておくとよいでしょう。

業者選びでは、次のような点を確認しておくと安心です。

実家の情報を、家族が困らないようにまとめておく

ReliefNote は、不動産や口座、契約などの「どこに何があるか」を1か所に記録し、必要な手続きを整理できるアプリです。実家の名義や固定資産税の納税通知書の保管場所なども記録しておけば、いざという時に家族が探し回らずに済みます。無料。

ReliefNote を無料で使ってみる

6. よくある質問

実家の解体はいつ必要ですか?

特定空家に指定された時、老朽化が進み修繕より解体が現実的な時、売却前提で更地のほうが買い手がつきやすいと判断した時などが主な検討タイミングです。必ずしも解体が最善とは限らず、古家付きのまま売る選択肢もあります。

実家の解体費用はどれくらいかかりますか?

構造や延床面積、立地、地域の処分費用相場によって大きく異なります。アスベストが確認された場合は除去費用が別途かかることもあるため、複数社から見積もりを取り、追加費用が発生する条件を確認しておくことが大切です。

解体前に相続登記は必要ですか?

建物の名義が亡くなった親のままだと、解体後の建物滅失登記の申請人は相続人になります。相続人を確定し、解体の実行や費用負担について合意しておくと、後のトラブルを防げます。

解体すると固定資産税は上がりますか?

住宅が建つ土地は固定資産税の住宅用地特例で課税標準が軽減されていますが、解体して更地にすると特例が外れ、翌年度以降の税額が上がる場合があります。解体時期は自治体窓口で確認しておくと安心です。

リリーフノート
北林 歩 ReliefNote 創業者。家族の重要情報マネージャ「ReliefNote」を開発。