相続・お金

個人事業主の親が亡くなったら?廃業届・準確定申告・許認可承継の手続き完全ガイド

2026年8月30日監修:ReliefNote 創業者 北林 歩読了 約9分
結論

個人事業主の親が亡くなったら、「個人事業の開業・廃業等届出書」を死亡から1か月以内に所轄税務署へ提出します。あわせて準確定申告(4か月以内)、営業許可などの許認可の再取得・廃業判断、従業員がいる場合の給与・社会保険手続きを並行して進めます。

この記事の内容
  1. 廃業届の提出期限・提出先・書き方
  2. 青色申告取りやめ届・消費税の廃止届は必要?
  3. 準確定申告との関係(4か月以内)
  4. 飲食店営業許可・建設業許可は自動的に相続されない
  5. 従業員がいた場合にやること
  6. よくある質問

個人事業主だった親が亡くなると、通常の相続手続きに加えて「事業をどうするか」という判断と、税務署への届出が必要になります。ここでは、廃業届の出し方から、準確定申告、許認可、従業員がいる場合の対応まで、時系列で整理します。親が亡くなったら最初にやること全般は別記事もあわせてご確認ください。

1. 個人事業の廃業届はどう出す?(提出期限・提出先)

個人事業主が死亡した場合、事業を継続するかどうかにかかわらず、故人名義の事業は一度「廃業」の扱いになります。

相続人が事業を引き継ぐ場合でも、故人名義の事業としては一度廃業届を出し、事業を継続する相続人が改めて開業届を提出する、という整理になるのが一般的です。個別の状況によって扱いが異なることもあるため、迷う場合は所轄税務署に確認しましょう。

2. 青色申告取りやめ届・消費税の事業廃止届出書は必要?

廃業届とあわせて、故人の申告状況に応じて次の届出が必要になる場合があります。

これらは事業の状況によって要否が変わるため、廃業届を提出する際に税務署の窓口であわせて確認すると手続き漏れを防げます。

3. 準確定申告との関係(死亡から4か月以内)

廃業届の提出と、故人の所得税の申告(準確定申告)は別の手続きです。混同しないよう整理しておきましょう。

廃業届を出したからといって準確定申告が不要になるわけではありません。事業所得がある年は、原則として準確定申告の対象になります。帳簿や請求書、領収書などの書類は、廃業後もすぐに処分せず保管しておきましょう。

4. 飲食店営業許可・建設業許可は自動的に相続されない

事業を相続人が引き継ぎたい場合、特に注意が必要なのが許認可です。

許認可の扱いは業種や自治体によって手続きが大きく異なります。まずは「その許可がどこの管轄か」「誰の名義で取ったものか」を確認し、早めに窓口へ相談することが、営業を止めずに引き継ぐための鍵になります。

5. 従業員がいた場合にやること

親の事業に従業員がいた場合、税務・社会保険の両面で手続きが必要です。

従業員がいる事業ほど、廃業か継続かの判断を先延ばしにできません。相続手続き全体の期限一覧とあわせて、優先順位を整理しておくとよいでしょう。

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6. よくある質問

個人事業主だった親が亡くなったら、廃業届はどう出しますか?

「個人事業の開業・廃業等届出書」に廃業事由として死亡を記載し、死亡の事実を知った日から1か月以内に、故人の納税地を所轄する税務署へ相続人が提出します。

廃業届と準確定申告は別々に必要ですか?

はい、別の手続きです。廃業届は死亡から1か月以内、準確定申告(故人のその年の所得税の申告)は死亡から4か月以内が期限です。廃業届を出しても準確定申告の義務は別途生じます。

飲食店営業許可や建設業許可は相続人がそのまま引き継げますか?

多くの許認可は名義人本人に対して与えられたもので、相続人へ自動的には承継されません。事業を続ける場合は相続人名義で許可を再取得する手続きが必要になるのが一般的です。続けない場合は廃業の届出を行います。

親の事業に従業員がいた場合、何をすればいいですか?

事業を廃止する場合は「給与支払事務所等の廃止届出書」を税務署に提出し、従業員の社会保険・雇用保険の資格喪失手続きも必要です。事業を相続人が引き継ぐ場合は、雇用契約の扱いを従業員と確認します。

リリーフノート
北林 歩 ReliefNote 創業者。家族の重要情報マネージャ「ReliefNote」を開発。