生前の備え・相続

親が亡くなり子が未成年の場合の未成年後見人選任手続き

2026年8月24日監修:ReliefNote 創業者 北林 歩読了 約8分
結論

親権者が亡くなり他方の親もいない・親権を行えない場合、子のために家庭裁判所へ未成年後見人選任の審判を申し立てる必要があります。遺言で指定があればその人がそのまま就任でき、審判を待たずに済みます。

この記事の内容
  1. 未成年後見人が必要になる要件
  2. 遺言による未成年後見人の指定
  3. 選任審判までの流れと必要書類
  4. 未成年後見監督人と財産管理の注意点
  5. 成年後見との違い・相続手続きにおける子の代理
  6. よくある質問

親権を行う親が亡くなったとき、子が未成年であれば「誰が親権者の代わりに子の生活と財産を守るか」という問題が生じます。もう一方の親が健在で親権を持てる場合は基本的にその親が引き続き親権者となりますが、そうでない場合は家庭裁判所での手続きが必要になります。ここでは、その要件と流れを整理します。

1. 未成年後見人が必要になる要件

未成年後見が開始するのは、次のようなケースです。

なお、離婚後に親権者でなかった親が生存している場合は、原則としてその親の親権が自動的に復活するわけではありません。家庭裁判所の判断が必要になることがあるため、個別の状況に応じて確認が必要です。

2. 遺言による未成年後見人の指定

最後に親権を行う親は、遺言によってあらかじめ未成年後見人を指定しておくことができます。この指定があれば、その方が家庭裁判所の選任審判を経ることなく未成年後見人として就任でき、子の生活が不安定になる期間を短くできます。

遺言の準備や、万一に備えた家族への情報共有については 親と「もしも」の話をどう切り出すか も参考にしてください。

3. 選任審判までの流れと必要書類

遺言による指定がない場合、子の親族などが申立人となり、家庭裁判所へ選任を求めます。おおまかな流れは次のとおりです。

祖父母や叔父叔母などの親族が候補者になることが多いですが、子の利益を最優先に、家庭裁判所が最終的に適格性を判断します。候補者が複数いる場合や意見が分かれる場合は、調整に時間を要することもあります。

4. 未成年後見監督人と財産管理の注意点

家庭裁判所は、必要と判断した場合に未成年後見監督人を選任することがあります。未成年後見監督人は、後見人の事務を監督し、後見人が子の財産を適切に管理しているかをチェックする役割を担います。

未成年後見は、子の生活を守るだけでなく財産管理の責任も伴います。候補者となる場合は、報告義務や制約があることを事前に理解しておくことが大切です。

5. 成年後見との違い・相続手続きにおける子の代理

未成年後見と成年後見は、どちらも「本人に代わって財産管理や身上に関する事務を行う」という点は共通しますが、目的も開始の要件も異なります。

また、親が亡くなり相続が発生した場合、未成年の子は遺産分割協議を単独で行うことができません。未成年後見人が選任されていればその後見人が、あるいは親権者と子がともに相続人になるなど利益が相反するケースでは特別代理人の選任が必要になる場合があります。相続全体の流れは 親が亡くなったら、まず何をする?やることリストと順番、期限の一覧は 相続の期限一覧 もあわせてご覧ください。

「もしも」に備えて、今できることを

ReliefNote は、家族に関わる大切な情報や連絡先を1か所にまとめておけるアプリです。未成年のお子さんがいるご家庭こそ、後見や連絡先の情報を早めに整理しておくことが安心につながります。無料。

ReliefNote を無料で使ってみる

6. よくある質問

親権者が死亡して子供が未成年の場合の後見人はどうする?

他方の親がいない、または親権者になれない場合は、家庭裁判所へ未成年後見人選任の審判を申し立てます。遺言で指定されていればその人が就任し、指定がなければ親族などが候補者として申立てを行います。

未成年後見人には誰でもなれますか?

祖父母や叔父叔母などの親族が候補になることが多いですが、法律上の欠格事由に該当しない限り親族以外でも可能です。最終的に家庭裁判所が子の利益を考慮して適格性を判断します。

遺言で未成年後見人を指定しておけますか?

はい。最後に親権を行う親は、遺言で未成年後見人を指定できます。指定があれば家庭裁判所の選任審判を経ずにその人が後見人となり、手続きの停滞を防げます。

未成年後見と成年後見はどう違いますか?

未成年後見は親権者に代わって未成年の子の身上監護と財産管理を行う制度で、子が成人すれば終了します。成年後見は判断能力が不十分な成人を対象とし、開始要件や監督の仕組みが異なります。

リリーフノート
北林 歩 ReliefNote 創業者。家族の重要情報マネージャ「ReliefNote」を開発。