お墓・法要

お墓の名義変更(祭祀承継)の手続きガイド:必要書類・費用・注意点

2026年8月20日監修:ReliefNote 創業者 北林 歩読了 約7分
結論

お墓の名義変更は「祭祀承継」として相続財産とは別の手続きです。承継者を決めたうえで、霊園・寺院の管理者に墓地使用許可証や戸籍謄本などを提出し、所定の手数料を納めて名義を書き換えます。

この記事の内容
  1. お墓は「相続財産」ではなく「祭祀財産」
  2. 祭祀承継者はどう決まるのか
  3. 霊園・寺院への申請に必要な書類
  4. 名義変更にかかる費用の相場
  5. 名義変更後も続く管理料と墓じまい
  6. よくある質問

親が亡くなり相続の手続きを進めるなかで、意外と見落とされがちなのが「お墓の名義変更」です。お墓の使用権は、預貯金や不動産とは異なる独自のルールで承継されます。この記事では、祭祀承継の基本的な考え方から、実際に霊園・寺院で行う名義変更の手続きまでを整理します。

1. お墓は「相続財産」ではなく「祭祀財産」

お墓や墓地の使用権、仏壇、位牌などは、民法上「祭祀財産」として扱われ、預貯金や不動産などの一般の相続財産とは別の枠組みで承継されます。これを祭祀承継と呼びます。

遺産分割協議書に「お墓は長男が承継する」と書く必要は本来ありませんが、家族間の認識を揃えるために記載しておくケースもあります。詳しい進め方は相続放棄遺産分割協議書の作り方の記事もあわせてご覧ください。

2. 祭祀承継者はどう決まるのか

祭祀承継者は、次の順序で決められます。

承継者は必ずしも法定相続人である必要はありません。血縁関係のない人が承継することも制度上は可能ですが、実際には霊園・寺院ごとの使用規則で「親族に限る」などの制限が設けられている場合があるため、事前確認が必要です。

3. 霊園・寺院への申請に必要な書類

承継者が決まったら、お墓がある霊園・寺院の管理者に名義変更を申請します。必要書類は管理者によって異なりますが、一般的には次のようなものを求められます。

寺院墓地の場合、檀家としての手続き(離檀・入檀の確認や法要の相談)が同時に発生することがあります。公営・民営霊園とは進め方が異なるため、まずは管理事務所や寺院に問い合わせて必要書類を確認しましょう。

4. 名義変更にかかる費用の相場

名義変更の際には、霊園・寺院に対して名義変更手数料を支払うのが一般的です。金額は霊園・寺院や墓地の規模、地域によって幅があり、数千円程度から1万円前後を案内しているところが多いようですが、金額は運営主体によって異なるため、必ず管理事務所に確認してください。

5. 名義変更後も続く管理料と、将来の墓じまい

名義変更が完了しても、それで終わりではありません。多くの霊園・寺院では年間管理料が発生し続けます。これは名義変更手数料とは別の費用で、承継者が新たな名義人として支払っていくことになります。

お墓の名義や管理料の支払い状況、使用許可証の保管場所などは、家族の誰かひとりしか把握していないことも少なくありません。生前のうちに家族で共有しておくことが、いざという時の混乱を防ぎます。

お墓・仏壇の情報も、家族で共有できる形に

ReliefNote は、お墓の所在地や使用許可証の保管場所、管理料の支払い状況といった情報も記録・共有できます。もしもの時、家族が慌てず祭祀承継の手続きに進めるよう備えられます。無料。

ReliefNote を無料で使ってみる

6. よくある質問

お墓の名義変更はどうすればいいですか?

お墓の名義変更(祭祀承継)は遺産分割とは別の手続きです。まず承継者を決め、霊園・寺院の管理者に墓地使用許可証や戸籍謄本などを添えて名義変更を申請し、所定の手数料を納めます。

お墓は遺産分割の対象になりますか?

お墓や仏壇などの祭祀財産は、民法上「祭祀承継」として相続財産とは別に扱われ、遺産分割協議の対象にはなりません。相続放棄をした人でも祭祀承継者になれます。

祭祀承継者は誰が決めるのですか?

まず被相続人の遺言などによる指定があればそれに従います。指定がない場合は地域や家の慣習により、それも明らかでない場合は家庭裁判所の調停・審判で決められます。

名義変更の費用はどのくらいかかりますか?

名義変更手数料は数千円〜1万円程度が目安ですが、霊園・寺院により金額は異なります。名義変更後も継続する年間管理料とは別の費用である点に注意が必要です。

リリーフノート
北林 歩 ReliefNote 創業者。家族の重要情報マネージャ「ReliefNote」を開発。