相続

相続税は誰にかかる?基礎控除の計算をやさしく

2026年7月13日監修:ReliefNote 創業者 北林 歩読了 約7分
結論

相続税がかかるのは、遺産の総額が基礎控除を超えたときだけです。基礎控除は「3000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。遺産がこの額以下なら、原則として相続税はかからず、申告も不要。まずは基礎控除の額を出して、遺産がそれを超えるかを確認しましょう。

この記事の内容
  1. 相続税は「誰にでも」かかるわけではない
  2. 基礎控除の計算式と具体例
  3. 控除内なら申告不要のことも
  4. 申告・納付は10か月以内
  5. 税額を下げる特例(配偶者控除・小規模宅地)
  6. よくある質問

「相続税って、うちもかかるの?」——親の相続で多くの方がまず気にする点です。実は、相続税はすべての人にかかるわけではありません。遺産の総額が一定の枠(基礎控除)を超えたときにだけ、超えた部分に対してかかります。まずは、その枠の計算から始めましょう。

1. 相続税は「誰にでも」かかるわけではない

相続税は、亡くなった方(被相続人)が残した財産の合計が、基礎控除という非課税の枠を超えた場合にのみ発生します。

ここでいう「遺産の総額」は、預貯金・不動産・有価証券などのプラスの財産から、借入金や未払金などのマイナスの財産、葬式費用などを差し引いて計算します。生命保険金や退職金には、別途「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があります。

不動産の評価や生前贈与の扱いなど、遺産総額の計算には専門的な判断が必要な場面があります。金額が基礎控除に近い、または超えそうなときは、早めに税理士へ相談すると安心です。

2. 基礎控除の計算式と具体例

基礎控除は、次の式で計算します。

基礎控除 = 3000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

「法定相続人の数」がポイントです。相続人が多いほど、基礎控除の枠は大きくなります。

法定相続人の数基礎控除の額
1人3600万円
2人4200万円
3人4800万円
4人5400万円

たとえば、父が亡くなり、母と子2人が相続人(法定相続人3人)のケースでは、基礎控除は3000万円+600万円×3=4800万円。遺産の総額がこの4800万円以下なら、原則として相続税はかかりません。

法定相続人の数え方は、状況によって注意が必要です。相続放棄をした人がいても基礎控除の計算上は人数に含める、養子は人数に算入できる数に上限がある、などのルールがあります。誰が法定相続人かは親が亡くなったらやることとあわせて整理しておきましょう。

3. 控除内なら申告不要のことも

遺産の総額が基礎控除以下におさまる場合、相続税はかからず、申告も原則不要です。「相続が起きたら必ず申告しなければならない」というわけではありません。

ただし、次のような場合は税額がゼロでも申告が必要になるので注意が必要です。

これらの特例は「使えば税額が下がる(またはゼロになる)」ものですが、使うためには申告が必須です。特例を適用した結果として基礎控除以下に収まるケースと、特例を使わなくても元々基礎控除以下のケースは、申告の要否が異なります。

4. 申告・納付は10か月以内

相続税がかかる場合、申告と納付には期限があります。

あわせて、故人に一定の所得があった場合の準確定申告は4か月以内、借金が多いときに検討する相続放棄・限定承認は3か月以内など、相続には複数の期限があります。全体像は相続手続きの期限一覧で確認しておくと迷いません。

相続税の納付は、原則として現金で一括が基本です。不動産が多く現金が少ない場合は納税資金の準備が課題になることも。期限を過ぎると加算税・延滞税がかかることがあるため、超えそうなときほど早めに動きましょう。

5. 税額を下げる特例(配偶者控除・小規模宅地)

相続税には、条件を満たせば税負担を大きく軽くできる特例があります。代表的なものを紹介します。

いずれも適用には細かな条件があり、申告が前提です。使えるかどうか、いくら下がるかは個別の事情で変わるため、金額の見込みが基礎控除に近い場合や特例を使いたい場合は、税理士に相談して判断するのが確実です。この記事は一般的な説明であり、個別の税額を計算・保証するものではありません。

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6. よくある質問

相続税は誰にかかる?いくらから?

遺産の総額が基礎控除(3000万円+600万円×法定相続人の数)を超えた場合に、超えた部分へかかります。総額が基礎控除以下なら、原則かからず申告も不要です。

基礎控除はどう計算する?

「3000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。相続人が3人なら3000万円+600万円×3=4800万円。遺産がこの額以下なら、原則相続税はかかりません。

控除内なら申告はしなくていい?

遺産が基礎控除以下なら原則不要です。ただし配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使う場合は、税額ゼロでも申告が必要です。

申告・納付の期限は?

相続の開始を知った日の翌日から10か月以内に税務署へ申告・納付します。超えると加算税等がかかることがあるため、迷えば税理士に相談を。

リリーフノート
北林 歩 ReliefNote 創業者。家族の重要情報マネージャ「ReliefNote」を開発。