相続・お金

NISA口座の相続手続き完全ガイド|非課税枠はどうなる?

2026年8月4日監修:ReliefNote 創業者 北林 歩読了 約7分
結論

NISA口座は相続人にそのまま引き継ぐことはできません。証券会社へ死亡の連絡をして口座を凍結し、必要書類を提出して相続人名義の課税口座(特定口座・一般口座)へ移管する手続きが必要です。非課税枠も相続人には引き継がれません。

この記事の内容
  1. NISA口座の非課税枠は引き継げない仕組み
  2. 口座の凍結と証券会社への連絡
  3. 課税口座への移管手続きの流れ
  4. 移管後の取得価額と譲渡益課税の注意点
  5. 証券会社ごとの窓口の違いと完了までの目安
  6. よくある質問

親がNISA口座で株式や投資信託を保有していた場合、預金や不動産とは少し違う手続きが必要になります。「非課税のまま自分の口座に移せるのでは」と誤解されがちですが、実はそうではありません。この記事では、NISA口座特有の相続手続きを順を追って整理します。

1. NISA口座の非課税枠は引き継げない仕組み

NISA(少額投資非課税制度)は、口座名義人本人が生きている間に限り、配当・分配金や譲渡益が非課税になる制度です。名義人が亡くなった時点で、その非課税での運用は終了します。

つまり相続で引き継がれるのは、あくまで「株式や投資信託そのもの」であり、非課税というステータスは引き継がれない、と理解しておくと手続き全体の見通しがつきやすくなります。

2. 口座の凍結と証券会社への連絡

銀行口座と同様、証券会社が名義人の死亡を把握すると、NISA口座を含む証券口座は凍結され、以後の売買や出金ができなくなります。

一般的に必要となる書類には、次のようなものがあります(証券会社や状況によって異なります)。

必要書類の集め方は戸籍の集め方の記事も参考にしてください。

3. 課税口座への移管手続きの流れ

NISA口座内の株式・投資信託は、相続人が指定する特定口座または一般口座へ移管されます。大まかな流れは次の通りです。

移管先の口座は、故人が口座を持っていた証券会社に開設するのが一般的です。他社への移管が可能かどうかは証券会社によって異なるため、事前の確認が必要です。

4. 移管後の取得価額と譲渡益課税の注意点

移管の際に特に誤解が多いのが、取得価額の扱いです。

相続税自体は、NISA口座内の資産も含めた遺産全体の評価額に基づいて計算されます。相続税の申告期限や基礎控除の考え方は相続税の基礎控除の記事、期限の全体像は相続手続きの期限一覧の記事もあわせてご確認ください。

5. 証券会社ごとの窓口の違いと完了までの目安

相続手続きの窓口や書式は証券会社によって異なります。

完了までの期間は、必要書類がそろっているか、相続人間で遺産分割協議がまとまっているかによって大きく変わります。書類に不備がなければ数週間程度で完了するケースもありますが、遺産分割が長引けば、その間は移管手続きも進められません。証券口座の存在をあらかじめ家族が把握しておくことが、手続き全体をスムーズにする鍵になります。

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6. よくある質問

親が亡くなったらNISA口座の相続手続きはどうすればいい?

証券会社に死亡の連絡をしてNISA口座を凍結し、必要書類を提出して相続人名義の課税口座(特定口座・一般口座)へ移管します。NISA口座のまま相続人が引き継ぐことはできません。

NISA口座の非課税枠は相続人に引き継げますか?

引き継げません。非課税で保有できるのは口座名義人本人が生きている間だけで、亡くなった時点で非課税での運用は終了します。移管先は相続人の課税口座になります。

移管された株や投資信託を売ると税金はどうなりますか?

移管時の取得価額は死亡日の時価に引き継がれます。そこから値上がりして売却すると、その値上がり分(譲渡益)に対して通常どおり課税されます。移管された時点では課税されません。

手続きにはどれくらい時間がかかりますか?

証券会社や必要書類の準備状況によって異なります。書類に不備がなければ数週間程度で完了することが多いですが、遺産分割協議が長引く場合はその分手続きも先に進められません。

リリーフノート
北林 歩 ReliefNote 創業者。家族の重要情報マネージャ「ReliefNote」を開発。