相続税

相続した空き家を売却したら?「空き家の3000万円特別控除」の要件と申請方法

2026年9月6日監修:ReliefNote 創業者 北林 歩読了 約8分
結論

被相続人が一人で住んでいた昭和56年5月31日以前建築の家屋を、相続開始から3年後の12月31日までに耐震改修または更地にして売却すれば、譲渡所得から最大3000万円を控除できます。市区町村発行の「被相続人居住用家屋等確認書」の取得が必須です。

この記事の内容
  1. 空き家の3000万円特別控除とは
  2. 適用対象となる家屋の要件
  3. 譲渡期限は「相続開始から3年後の12月31日」まで
  4. 耐震改修 or 更地化が必要な理由
  5. 必要書類「被相続人居住用家屋等確認書」の取得方法
  6. 併用の可否・共有相続時の注意点
  7. よくある質問

親から相続した実家が空き家のまま残っている——という状況は珍しくありません。維持管理の負担や固定資産税を考え、売却を検討する方も多いですが、この制度を知っているかどうかで、手元に残る金額が大きく変わることがあります。ここでは「空き家の3000万円特別控除」の要件と申請の流れを整理します。

1. 空き家の3000万円特別控除とは

正式には「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」と呼ばれる制度です。相続した家屋やその敷地を売却した際、一定の要件を満たせば、譲渡所得の計算上、最大3000万円まで控除できます。

2. 適用対象となる家屋の要件

この特例は、どんな空き家にも使えるわけではありません。代表的な要件は次のとおりです。

要件の細部(老人ホーム入居中に亡くなった場合の扱いなど)は個別の事情によって判断が分かれます。該当しそうな場合も、思い込みで判断せず税務署等に確認することをおすすめします。

3. 譲渡期限は「相続開始から3年後の12月31日」まで

この特例には明確な期限があります。

相続放棄(3か月以内)や相続税申告(10か月以内)と違い、この特例は「売却」という行動に対する期限です。相続の期限一覧と合わせてスケジュールを管理しておくと、うっかり期限を過ぎてしまうリスクを減らせます。

4. 耐震改修 or 更地化が必要な理由

昭和56年5月31日以前の建物は、現在の耐震基準を満たしていないことが多く、そのままの状態で売却しても特例の対象にはなりません。特例を使うには、次のいずれかの対応が必要です。

改修や解体には相応の費用がかかります。売却価格や控除額とのバランスを踏まえ、どちらを選ぶかは早めに検討しておくと安心です。

5. 必要書類「被相続人居住用家屋等確認書」の取得方法

この特例を申告する際、欠かせないのが「被相続人居住用家屋等確認書」です。

相続に伴う戸籍集めは他の手続きでも必要になります。戸籍の集め方を先に済ませておくと、確認書の申請もスムーズです。

6. 併用の可否・共有相続時の注意点

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7. よくある質問

相続した実家を売る時に使える空き家の特別控除とは?

被相続人が一人で住んでいた昭和56年5月31日以前建築の家屋を、相続開始から3年後の12月31日までに耐震改修または更地にして売却すると、譲渡所得から最大3000万円を控除できる制度です。

控除を受けるための家屋の要件は?

昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること、区分所有建物(マンション等)でないこと、相続開始の直前まで被相続人が一人で居住していたことなどが主な要件です。詳細は状況により異なるため税務署等での確認が必要です。

いつまでに売却すればいいですか?

相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡する必要があります。この期限を過ぎると特例は使えなくなるため、早めのスケジュール確認が大切です。

古い家屋のまま売っても控除は使えますか?

原則として、現行の耐震基準を満たすよう改修してから売却するか、家屋を取り壊して更地にしてから売却する必要があります。改修も解体もしないままの売却では適用できない場合があるため注意してください。

リリーフノート
北林 歩 ReliefNote 創業者。家族の重要情報マネージャ「ReliefNote」を開発。