相続

相続土地国庫帰属制度とは?いらない土地を手放す手続き・費用・条件を解説

2026年9月26日監修:ReliefNote 創業者 北林 歩読了 約8分
結論

2023年4月開始の「相続土地国庫帰属制度」を使えば、一定の条件を満たす土地は法務局の審査・承認と負担金の納付を経て国に引き取ってもらえます。ただし建物あり・担保権設定あり・境界不明確などの土地は対象外です。

この記事の内容
  1. 制度の目的と背景
  2. 承認を受けられる土地・受けられない土地
  3. 申請の流れ
  4. 負担金の金額の目安
  5. 相続放棄・売却・寄付との比較
  6. よくある質問

親の相続で、実家の土地は住み続けるとしても、遠方の山林や使い道のない原野まで一緒に相続してしまい、「管理も売却もできず困っている」というご相談は少なくありません。そうした土地の受け皿として2023年に始まったのが、相続土地国庫帰属制度です。この記事では、制度の仕組みと、実際に使えるかどうかの判断材料を整理します。

1. 制度の目的と背景

相続土地国庫帰属制度は、2023年4月27日に開始された制度です。背景には、相続した土地を望んで取得したわけではないのに、遠方で使い道がなく、管理の負担だけが残ってしまうケースが増えていたことがあります。

2024年4月から相続登記が義務化されたこととあわせて、「相続した土地をどう扱うか」を早めに決めておく重要性が増しています。

2. 承認を受けられる土地・受けられない土地

誰も使わない土地なら何でも引き取ってもらえる制度ではありません。管理・処分に過大な費用や労力がかからない土地であることが前提です。申請の時点で却下となる土地、審査の結果不承認となる土地がそれぞれ定められています。

対象になるか自己判断が難しいケースは多くあります。申請前に法務局(不動産登記の窓口)で事前相談ができるので、まずは相談してみるのが確実です。

3. 申請の流れ

大まかな流れは次のとおりです。

事前相談から所有権移転まで、半年から1年程度かかることも珍しくありません。相続手続き全体の中では時間がかかる部類の手続きとして、早めに着手しておくと安心です。

4. 負担金の金額の目安

承認された土地は、10年分の土地管理費用に相当する負担金を納付する必要があります。

負担金は自治体・土地の種目・面積によって変わるため、正確な金額は法務局の審査を経てはじめて確定します。この記事の金額は一般的な目安として捉えてください。

5. 相続放棄・売却・自治体への寄付との比較

「いらない土地」を手放す方法は、国庫帰属制度だけではありません。状況に応じて選択肢を比較しましょう。

どの選択肢も一長一短があり、財産全体の状況によって最適解が変わります。判断に迷う場合は、司法書士など専門家に相談することも検討してください。

相続する財産の全体像を、まず把握する

国庫帰属制度を検討する前提として、相続する土地・預貯金・保険などの全体像を把握しておくことが大切です。ReliefNote なら、家族の財産・契約情報を1か所にまとめて、いざという時の手続きをスムーズにできます。無料。

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6. よくある質問

相続したけど使わない土地を国に引き取ってもらう制度はありますか?

あります。2023年4月に始まった「相続土地国庫帰属制度」で、一定の条件を満たす土地について、法務局の審査・承認と負担金の納付を経て国に引き取ってもらえます。ただしすべての土地が対象になるわけではありません。

どんな土地でも申請できますか?

いいえ。建物がある土地、担保権が設定されている土地、境界が明確でない土地、崖がある土地、通路など他人が使用する土地などは対象外です。事前に法務局へ相談することが推奨されます。

負担金はいくらかかりますか?

宅地・田畑・雑種地・森林など、原則は20万円が目安ですが、土地の種目や面積、市街化区域かどうかなどにより算定方法が変わり、増額されることがあります。正確な金額は法務局の審査結果で確定します。

相続放棄や売却とどちらを選べばいいですか?

相続放棄はその土地だけでなく他の財産もすべて放棄することになります。売却や自治体への寄付は相手が見つかる場合の選択肢です。国庫帰属制度は「他の財産は相続したいが、この土地だけ手放したい」場合に検討する制度です。

リリーフノート
北林 歩 ReliefNote 創業者。家族の重要情報マネージャ「ReliefNote」を開発。