障害者手帳(身体・療育・精神)の返却手続き|死亡後に必要な届出と窓口
身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳は、いずれも名義人の死亡後は交付元の自治体へ返却するのが基本です。窓口は市区町村の障害福祉担当課で、死亡届の提出や世帯主変更など他の届出と合わせて持参すると手間が減ります。
親が障害者手帳を持っていたことは知っていても、亡くなったあとにどこへ何を返せばいいのか分からない、という声は少なくありません。手帳は本人であることを示す福祉サービスの証明書のため、死亡後は返却が必要になります。この記事では、手帳の種類ごとの窓口と、あわせて確認したい手当・助成の手続きを整理します。
1. なぜ返却が必要なのか
障害者手帳は、公共交通機関の運賃割引、税の控除、各種手当・助成の受給資格などを証明するために使われます。名義人が亡くなったあとも手帳が手元に残っていると、意図せず第三者に使われてしまうリスクや、本来停止すべき給付が続いてしまうリスクがあります。そのため、交付元の自治体へ返却することが基本のルールとされています。
- 身体障害者手帳 — 身体障害者福祉法に基づき交付
- 療育手帳 — 国の通知に基づき、都道府県・政令指定都市が要綱で運用
- 精神障害者保健福祉手帳 — 精神保健福祉法に基づき交付
根拠となる法律や制度はそれぞれ異なりますが、「死亡後は交付元へ返却する」という考え方は共通しています。
2. 手帳の種類ごとの返却先・持ち物
いずれの手帳も、実際の受付窓口は住んでいた市区町村の障害福祉担当課(福祉事務所)になっていることがほとんどです。
| 手帳の種類 | 交付主体 | 主な返却窓口 |
|---|---|---|
| 身体障害者手帳 | 都道府県知事・指定都市市長等 | 市区町村の障害福祉担当課 |
| 療育手帳 | 都道府県・指定都市(判定は児童相談所等) | 市区町村の障害福祉担当課 |
| 精神障害者保健福祉手帳 | 都道府県知事・指定都市市長 | 市区町村の障害福祉(精神保健)担当課 |
持参するとよいものの目安は次のとおりです。窓口や自治体によって求められるものが異なるため、事前の電話確認がおすすめです。
- 返却する障害者手帳本体
- 手続きする方(遺族)の本人確認書類
- 故人との続柄が分かるもの(戸籍謄本など、求められた場合)
- 死亡の事実が分かるもの(死亡診断書のコピーなど、求められた場合)
3. いつまでに返せばいい?
死亡届のように「7日以内」と全国一律で定められた期限があるわけではなく、返却のタイミングは自治体の案内によって異なります。多くの窓口では「死亡後、なるべく速やかに」という案内にとどまり、明確な日数指定がない場合もあります。
4. 返却と同時に確認したい手続き
障害者手帳を持っていた方は、手当や医療費助成、年金などを受けていたケースがあります。手帳の返却だけで終わらせず、あわせて次の手続きの要否を確認しておきましょう。
- 特別障害者手当・障害児福祉手当などの手当 — 死亡に伴い支給が止まります。手帳の返却窓口で一緒に確認できることが多いです。
- 障害基礎年金・障害厚生年金 — 年金事務所または年金相談センターへ受給者の死亡を届け出ます。未支給分がある場合は遺族が請求できることがあります(未支給年金の記事、遺族年金の記事も参考にしてください)。
- 自立支援医療(精神通院医療など)の受給者証 — 手帳とあわせて返却します。
- 心身障害者医療費助成などの受給者証 — 資格が失われるため、返却・資格喪失の手続きが必要です。
金額や支給条件は自治体・保険者によって異なるため、この記事では一般的な流れの説明にとどめます。詳細は窓口で個別に確認してください。
5. 手帳が見つからない・遠方の場合は?
手帳が見つからない場合でも、手続き自体を諦める必要はありません。窓口に紛失した旨を伝えれば、亡失を前提とした届出様式などで対応してもらえることが一般的です。
また、遠方に住んでいて窓口へ出向くのが難しい場合は、郵送での返却に対応している自治体もあります。手続きの方法は自治体ごとに異なるため、訪問・郵送のいずれにしても、まずは交付元の市区町村へ電話で確認してから動くと二度手間になりません。
6. 「どこに何があるか」で、手続きは大きく変わる
障害者手帳を持っていたかどうか、どの種類の手帳で、どの手当や助成を受けていたか——こうした情報は、本人以外には案外分からないものです。何も分からないまま窓口を訪ねると、行ったり来たりで時間がかかってしまいます。
元気なうちに、手帳の種類や交付自治体、受けている手当・助成の内容を家族と共有しておくと、いざという時に家族が迷わず動けます。これは障害者手帳に限らず、親が亡くなったときにやること全般にも共通する備えです。
必要な手続きだけを、順番に
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ReliefNote を無料で使ってみる7. よくある質問
はい、身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳のいずれも、名義人が亡くなったら交付元の自治体へ返却するのが基本です。窓口は市区町村の障害福祉担当課で、死亡届の提出と合わせて手続きするとスムーズです。
返却しなかったこと自体に罰則が定められているわけではありませんが、手帳が残っていると第三者に不正利用されるおそれや、手当・助成の過払いにつながるおそれがあります。気づいた時点で速やかに窓口へ相談してください。
紛失していても手続きは可能です。窓口で紛失した旨を伝えれば、亡失を前提とした届出用紙などで対応してもらえることが多いので、まずは交付元の市区町村へ電話で相談しましょう。
同居していたご家族や相続人など、故人との関係が分かる方であれば手続きできることが一般的です。窓口によって必要な持ち物が異なるため、訪問前に電話で確認しておくと二度手間になりません。
